「咲色 SAKIIRO」は果樹の枝や幹から和紙をつくるプロジェクト。
素朴な風合いが感じられ、フルーツ王国福島らしい、ほんのりとした果実の色味が特徴です。
和紙に漉いた自然の恵みが、使う人に笑顔を咲かせます。
「福咲和紙」は「咲色 SAKIIRO」プロジェクトから生まれた、
手漉き和紙と機械すき和紙の名称です。
桃畑で捨てられた枝たちは、とても立派です。
ただ捨てられるには勿体ない枝です。
そこでこの枝をまた生き返られる事はできないか、と考えました。
一方は福島県鮫川村で、古来より伝承されている「手すき和紙」を作っている寛ちゃんに託しました。
桃の皮は節が多く剥きずらく、さらに硬いため、叩いても細かくなりずらく、手がかかりました。
もう一方は、機械で紙をすく機械すきに託してみました。機械すきだとより多くの人に、桃の枝から出来たこの紙を使ってもらえるからです。
協力していただける会社を探し、山梨と東京でようやく出会うことができました。
多くの人に無理を言って協力してもらい、共感してもらいようやく形になってきたのです。
なんだかほんのり桃色で、桃の香りがしそうです。多くの人たちの優しい手に支えられた優しい和紙が完成しました。
ぜひ一度手に取って、その風合いを感じていただけたら嬉しいです。
福島はさまざまな果実の一大生産地。
おいしい果物を作るには、冬場の剪定作業は大切な作業のひとつです。果樹農家さんは、豊作を願いながらもくもくと枝を切り落とし、古くなった木をたおしていきます。こうして切り出される大量の枝や幹は、廃物として土に還されています。
「捨てられる枝や幹がもったいない。紙は木からできているのだから、果樹から紙ができないだろうか」この想いから果樹を使った紙づくりは始まりました。そうしてついに福島の代表果物である「桃」の剪定枝が手漉き和紙職人と工場技術者の手によって、ほのかに桃を感じさせる「和紙」に生まれかわりました。
福島の果物の魅力を伝えつづけ、和紙を使う人に笑顔を咲かせたいと願い、このプロジェクトを「咲色 SAKIIRO」と名付けました。次はどの果物が和紙に生まれかわるのでしょう。そんな夢も「咲色」には込められています。
生まれたばかりのこの和紙をできるだけ多くの人に知っていただき、これからいろいろな場所でこの和紙の活躍の場を広げて行きたいと考えています。福咲和紙を使った作品や商品には「咲色 SAKIIRO」の名を入れさせていただき、皆様の印象に残るようにしてまいります。
自然に優しいこの「咲色 SAKIIRO」が、ほほえみとともに広がって行きますよう応援いただければ嬉しいです。
使い方は自由。趣味のお人形づくりやアクセサリー作り、会社の名刺や便箋など、様々なシーンで福咲和紙が活躍できるのではないかと、可能性を感じています。
剪定枝を使ってつくられる福咲和紙は、自然に優しいエコな素材です。
自然の風合いを生かした福咲和紙を使い自由な発想でSAKIIRO(咲色)の世界を広げて行けるように、今後デザイナーさんやアーティストさんと繋がって行きたいと考えています。